壁張り用接着剤は、接着性、耐薬品性、防かび性などの本来の性能に加え、経済性や作業性にも配慮されたものでなくてはなりません。
どんなに優れた性能の接着剤であっても、高価だったり、のりの伸びが悪かったり、また張り起こしがしにくかったりするようでは、壁張りに不適当といわざるを得ません。
こうしたところから、近年各産業分野で多用されているさまざまな合成樹脂系接着剤とは異なり、天然素材のでん粉のりが壁張り作業用として主に使用されています。
合成樹脂系の接着剤は、このでん粉のりの接着力強化や耐水・耐薬品性を向上させる補助剤として混入されているのが実情です。
もちろん、状況によって合成樹脂系が主に使われる場合もあります。
でん粉系接着剤が壁張りに主に用いられるのは、作業性と経済性がよいからです。
例えば、数10メートルにもおよぶ一幅の壁紙にのり付けし、養生時間をおいて張り上げるにはかなりの時間が必要となるわけですが、接着力が強いからといって乾燥の早い合成樹脂系接着剤では作業の途中で接着剤が乾燥してしまい仕事になりません。
同様の理由で、正しい位置に張り込むための張り起こしがしにくくなり、無理に行なえば、下地を傷っけたり、上張り材料そのものを傷つけたりすることになります。
また機械によるのり付け、刷毛によるのり付けのさばきやすさなども、でん粉系ののりが使われる理由の一つです。
加えて、その経済性は他の接着剤に比べて見逃せない魅力です。
しかし、でん粉のりだけでは、やはり接着性、耐水・耐薬品性などで不足する場合が出てきます。
この点は合成樹脂系接着剤に劣るわけですが、先に述べた作業性のよさと接着力の強さ等の物性とは裏腹の関係にあり、両方同時に一つの製品で満足させるというのは、技術的、コスト的にも難しいことです。
従って現在は、でん粉系の接着剤に、この物性を補うための合成樹脂系接着剤を混入する形がとられているのが普通です。
一般には現場でのりごしらえをするときに、一定の量の合成樹脂系接着剤(主に酢ビ系)を混入しますが、市販品には既混合済みで希釈された製品や現場で希釈するだけの製品もあります。
でん粉系接着剤には、「壁紙施工用及び建具用でん粉系接着剤」」JIS A6922:2003として、下記のような分類で、JISが定められています。
JISは公的に品質を定めたものですから、事情が許す限りJIS製品ないし、これと同等品を用いるのが望ましいでしょう。
特に、人体の健康に有害とされるホルムアルデヒド等のシックハウス対策規制の点からも、これらに配慮しているJIS製品または大臣認定によりホルムアルデヒドの発散等級が表示されている製品をご使用下さい。
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